鮫洲駅は、品川区の東京湾側に位置し、京急本線の沿線としては比較的静かな雰囲気が残るエリアです。かつては漁業や工業が盛んな地域であり、現在でも運輸・物流の拠点と下町情緒が同居する独特の街並みが人々を魅了しています。一方で、都心へのアクセスに優れ、大型ショッピング施設やオフィスビルが近隣にそろっている利便性も兼ね備えており、幅広い世代から注目を集めています。本記事では、鮫洲駅周辺の歴史から治安、家賃相場や中古価格の相場、実際に住んでいる人々の声などを網羅的にご紹介します。さらに、駅近隣で暮らすうえで便利な施設を10か所ピックアップし、それぞれの概要とURLも掲載しています。日常生活のリアルな一面を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
■１．鮫洲駅の歴史
鮫洲駅は、1904年（明治37年）に京浜電気鉄道（現・京急本線）の駅として開業しました。当時は海岸線に近く、漁業や海運が盛んな地域だったため、駅周辺には漁村の面影を残す家屋や倉庫などが点在していました。駅名の「鮫洲」という呼称は、昔この付近が浅瀬でありながらサメが出没すると言い伝えられていたり、またサメ漁が行われていた場所だったという説に由来しています。
江戸時代から明治にかけて、品川宿と海岸地域を結ぶ物流の要衝としても重要な役割を果たし、大正・昭和に入ると工場や倉庫の進出による工業地帯化が進みました。第二次世界大戦後は工業の再編や住宅需要の高まりによって、駅周辺にもマンションやアパートが建ち並び始めます。高度経済成長期には道路整備や再開発が加速し、都心に近いながら落ち着いた住宅街を形成するエリアへと変貌していきました。
現在では、大井競馬場や大井ふ頭近辺の工業地帯・物流拠点と隣接しつつ、新しいマンションや商業ビルも増え、昔ながらの下町らしい商店や住宅が混在する多面的な街並みをもつ地域として知られています。京急本線で品川駅や横浜方面へのアクセスが良好なことから、都心へ通勤する人々のベッドタウンとしても人気を集めています。
■２．鮫洲駅周辺の治安
鮫洲駅周辺は、品川区の中でも比較的落ち着いた住宅街が広がるエリアとなっています。大きな歓楽街や深夜まで営業する娯楽施設が少ないため、夜間は騒音やトラブルが少なく、比較的静かに暮らせるでしょう。駅の近くには警察署や運転免許試験場（通称「鮫洲試験場」）があることでも知られ、警察官の往来や巡回が一定程度見込まれ、防犯意識も比較的高いと言われています。
一方、国道や幹線道路の交通量はそこそこ多いため、夜間に大型車両の通行が気になる方もいるかもしれません。また、運転免許試験場があることで平日日中は周辺に人や車が集中する傾向があり、交差点や歩道などでは混雑が生じることも。とはいえ、駅周辺における重大犯罪の発生は少なく、防犯カメラや町内会によるパトロールも整備されており、大きな不安を感じることは少ないエリアと言えます。
■３．鮫洲駅周辺の家賃相場
鮫洲駅は京急本線を利用して品川駅までわずか2駅（所要時間約5分）と大変便利な立地にあるため、賃貸物件の需要が高いエリアの一つです。下記に示す家賃相場はあくまで目安ですが、駅から徒歩10分圏内での参考としてご覧ください。
- ワンルーム・1K：8万～10万円前後
- 1LDK：11万～14万円程度
- 2LDK：17万～25万円程度
- 3LDK：25万～35万円程度
新品の分譲賃貸マンションやタワーマンションなど、築浅でグレードの高い物件は相場より上振れしやすく、一方で築年数が古いアパートやマンションでは上記より安い物件も見つかることがあります。品川区全体の傾向としては賃料が高めですが、その分、通勤や買い物、公共施設などが整っている利便性を重視して「多少家賃が高くても快適に暮らせる場所を選びたい」という人々に支持される傾向にあります。
■４．鮫洲駅周辺の中古物件価格相場
近年、都内の不動産価格が全体的に上昇している影響を受け、品川区の物件価格も着実に上がっています。特に築浅や駅近など条件が良い中古マンションや戸建ては競争が激しく、高値で成約するケースも少なくありません。下記はファミリー向けマンション（70㎡前後）を例としたおおよその価格帯です。
- 築10年以内：6,000万～9,000万円程度
- 築20年前後：4,500万～7,500万円程度
もちろん、物件の立地（駅からの距離や眺望、周辺環境）や管理状態によって幅はあります。一戸建ての場合は土地の資産価値が大きく反映されるため、更地や建ぺい率・容積率などの条件次第で価格が大きく変動します。鮫洲駅周辺では新築マンションの開発ペースはさほど速くないものの、リノベーション済みの中古物件など選択肢は多様です。
「都心に近く、比較的静かな住宅街に住みたい」「品川区というブランド力を重視する」という人々には人気が高いエリアと言えます。ただし、ブランド力や交通の利便性が評価されて価格が上昇しやすい傾向もあり、検討の際は早めの情報収集と比較が不可欠です。
■５．鮫洲駅の印象・口コミ
鮫洲駅を普段から利用している人々や、実際に周辺に住んでいる方の声を拾うと、次のような特徴が挙げられます。
- 都心へのアクセスの良さ
京急本線を使い、品川駅や羽田空港へ短時間で行ける利点が挙げられています。横浜方面へも電車一本で行けるため、旅行や出張が多い方にとって重宝されるという意見が多いです。 - 下町風情と住宅街の落ち着き
駅前の大規模商業施設や歓楽街はありませんが、それが逆に「落ち着いた住宅街の雰囲気を保っている」と評価されることも。昔から続く小さな商店や食堂などがあり、地元の人同士のコミュニケーションが活発なイメージを持たれる方もいます。 - 生活利便性はまずまず
大井町や青物横丁、新馬場などの隣駅を含め、比較的近距離に大型ショッピング施設や商店街が点在しているため、日常の買い物や外食に困りにくいと好評です。コンビニやドラッグストアなども一定数あり、生活必需品の調達に苦労することは少ないとの意見があります。 - 家賃や物件価格がやや高め
都心に近い立地や品川区のブランド力が反映され、全体的に賃貸・売買ともに値段設定はやや高めという声が目立ちます。ただ、「品川や大井町の真ん中に住むよりはやや抑えられる」との意見もあり、バランスを取る意味で選ぶ人もいるようです。 - 騒音・交通量への注意
国道や幹線道路が近く、物流拠点や運転免許試験場の影響もあって、車の通行量は一定以上あります。物件を探す際は、道路からの距離や遮音性を考慮した方が良いというアドバイスも目立ちます。
■６．鮫洲駅周辺のおすすめ施設10選
ここでは、鮫洲駅周辺で生活するうえで便利な施設や、ちょっとした休日のお出かけ先として訪れたいスポットを10か所ご紹介します。日々の暮らしをサポートするスーパーや公共施設、子どもがいる家庭にも役立つスポットなど、幅広くピックアップしました。
- まいばすけっと 鮫洲駅前店
– 概要：駅から徒歩数分の場所にある小型スーパーで、生鮮食品から日用品まで幅広く取り扱い。夜遅くまで営業しているため仕事帰りの買い物にも便利。
– URL：まいばすけっと 鮫洲駅前店 - マルエツプチ 品川橋店
– 概要：地元密着型のスーパーマーケットチェーン。新鮮な生鮮食品や惣菜、日用品もそろっており、家族連れから単身者まで幅広い層に利用されています。
– URL：マルエツプチ 品川橋店 - 島忠ホームズ 中延店（ホームセンター）
– 概要：DIY用品から家具、インテリア雑貨まで一通りそろう大型ホームセンター。車や自転車で足を伸ばせば、大きな買い物をまとめてできる便利スポット。
– URL：島忠ホームズ 中延店 - ウィング高輪EAST（ファッションビル）
– 概要：品川駅直結のショッピング施設で、ファッションからコスメ、飲食店までテナントが充実。鮫洲駅から京急本線で品川へ乗り換えなしでアクセス可能。
– URL：ウィング高輪EAST - 品川郵便局
– 概要：郵送業務や貯金・保険の手続きをまとめて行える大型郵便局。駅周辺の小規模郵便局よりも取り扱いサービスが多く、何かと便利な存在。
– URL：品川郵便局 - 品川警察署 二葉交番
– 概要：鮫洲駅周辺を含む品川区の治安を担当する警察署の交番。巡回パトロールや道案内など、困ったときに頼りになる施設。
– URL：品川警察署 - 品川区立さくらさくみらい北品川（幼稚園）
– 概要：保育・教育環境を充実させる品川区の認可保育施設の一つ。仕事との両立を考えるファミリー世帯にとって強い味方となる施設。
– URL：さくらさくみらい 北品川 - キリスト品川教会 グローリア・チャペル（劇場・コンサートホール）
– 概要：品川区内で音楽コンサートや演劇、講演会などが行われる多目的ホール。地域の文化活動を支える拠点として定評があり、落ち着いた空間でイベントを楽しめる。
– URL：キリスト品川教会 グローリア・チャペル - 品川区立品川図書館
– 概要：地域住民が学習や調べ物に利用できる公共図書館。児童向けイベントや読み聞かせ会も定期的に開催され、子育て家庭にとってもありがたい存在。
– URL：品川区立品川図書館 - 品川区立鮫浜小学校
– 概要：駅名にちなんだ名前を持つ、地域の小学校。周辺の子どもたちが通学しやすい立地で、授業や地域交流などに力を入れている。
– URL：品川区立鮫浜小学校
■７．まとめ
鮫洲駅は、京急本線を利用して品川駅まで短時間で到着できる高い交通利便性と、かつての漁村や工業地帯の歴史が色濃く残る下町情緒が融合した魅力的なエリアです。昔ながらの商店や小規模の飲食店も点在し、ローカルなコミュニティが息づく一方で、新築マンションや再開発によるビル群が立ち並び、現代的な利便性も手に入れられます。
治安面では、大型の歓楽街がないため夜間の騒音やトラブルが少なく、家族や女性の一人暮らしでも安心と感じる方が多いようです。ただし、幹線道路が近いため車の往来や物流車両の通行が多い場面があり、物件選びの際には遮音性や周辺環境を考慮する必要があるでしょう。
家賃や中古物件価格は、品川区としてのブランド力や都心へのアクセスの良さが加味され、やや高めに設定される傾向にあります。一方で、大井町や青物横丁、品川駅周辺などと比較すると、若干抑えられるケースもあり、費用対効果に納得できる物件が見つかりやすいという声もあります。
生活に必要なスーパーやドラッグストア、郵便局、図書館などが近隣にそろっているうえ、大井競馬場や水辺の公園などレジャー・娯楽施設もアクセスしやすい距離に位置するため、休日の過ごし方も多彩です。海や港に近い雰囲気、工業地帯の名残、そして新しいビルの立ち並ぶ風景など、多面的な魅力を併せ持つ鮫洲駅は、「落ち着いて暮らせる住宅街だけど、都心にもすぐ行きたい」という人々に特におすすめのエリアと言えます。
【鮫洲駅に関するリンク】
