都心に隣接する江東区のベイエリアに位置し、りんかい線や東京メトロ有楽町線などの近隣駅とのアクセスが良好な東雲駅。正式な駅としてはまだ新しい部類に入りながらも、大規模マンションの開発や商業施設の登場で急速に注目を集めるエリアです。周辺には倉庫や工場跡地が再開発された跡が点在し、下町風情が感じられる通りもあれば、新しいタワーマンションや整然とした歩道が広がる街区も。そんな“古さ”と“新しさ”が同居する東雲駅の歴史や治安、家賃相場・中古物件の価格などを包括的にまとめました。最後には周辺施設を10ヵ所紹介しているので、湾岸エリアでの暮らしを検討中の方はぜひ参考にしてください。
1.東雲駅の歴史
- 歴史的背景:東京湾と下町文化 東雲という地名は、江戸の頃より埋め立てが進められた東京湾岸の一角に由来します。明治から大正期にかけては、造船所や倉庫が集まる工業地帯として発展し、昭和期には東京都の産業を支える拠点の一つとして位置づけられていました。名前のイメージや湾岸のロケーションから工業地区の印象が強かった一方、周辺には下町文化が息づき、祭りやコミュニティ行事が盛んだったと言われています。
- 昭和後期~平成:交通インフラの整備と再開発 昭和後期から平成にかけて、東京臨海副都心開発の波が江東区にも押し寄せ、豊洲や有明方面を含む湾岸エリアが急速に再開発されていきました。新設された道路や橋、鉄道網により、都心や東京湾岸主要スポットへのアクセスが劇的に向上。東雲駅自体は新しい駅として誕生したのではなく、りんかい線やその他近隣路線(有楽町線やゆりかもめなど)にまたがるエリア内の一地域名という印象が先行していましたが、周辺住民が増加するにつれ「東雲」という名称が住宅地として認識され始めました。
- 令和の現在:ベイエリアの新興住宅地としての注目 近年は大規模マンション建設が相次ぎ、タワーマンションから中高層マンションまで多種多様な物件が並ぶ住宅地としての顔が確立。スーパーや商業施設、学校などの公共施設も整備され、ファミリーを中心に若い世代が流入中です。駅自体はまだメジャー駅とは言い難いものの、りんかい線新木場駅との距離やバス路線の拡充などにより、都心や舞浜方面へ短時間で移動できる利点を大きく活かすことができるエリアへと成長を遂げています。
2.駅周辺の治安
- 再開発エリアと下町エリアの混在 タワーマンションが立ち並ぶ再開発地区は、管理体制が充実したセキュリティや敷地内に防犯カメラが多数設置されているため、大きな事件が起こりにくい環境とされています。一方で、駅近くや倉庫地帯が残る通りには夜間になると人通りが少なくなるエリアもあり、自転車盗難や軽微なトラブルが発生することがあります。
- 自治体と警察の取り組み 江東区は湾岸地域の再開発に合わせて治安維持にも力を入れており、交番の巡回や防犯カメラの設置数増加を図っています。さらに地域住民やマンション管理組合、商店会などが協力して夜間パトロールや防犯イベントを実施しているため、大きな事件や暴力犯罪は少ないという声が多いです。
- 夜間の注意点 オフィスビルや大型マンションが多い一方、深夜まで営業する飲食店がさほど多くないため、夜遅い時間帯には人気がまばらになります。裏通りや倉庫街が続く通りは街灯が少ない場所もあるため、基本的な防犯意識(暗い道を避ける、防犯ブザーの携帯など)が推奨されます。
3.東雲駅の物件家賃相場
- 単身者向け(ワンルーム・1K) 都心までの通勤利便性や湾岸エリア独特の開放感を求める若者からの需要が高く、ワンルーム・1Kの家賃は9万~12万円程度が中心。駅から近い築浅マンションやセキュリティ完備の物件では13万~15万円となることも。築年数が経ったアパートや駅から15分以上の物件なら8万円台も探せる可能性があります。
- ファミリー・カップル向け(1LDK~3LDK) 1LDK~2LDKで15万~25万円、3LDK以上だと25万~35万円程度が目安。大型商業施設や学校、公園などが充実しつつ、都心アクセスも良好なため、ファミリー層からの人気が上昇中。タワーマンションや水辺ビューの物件はさらに高い家賃設定となる傾向があります。
- 築年数や駅からの距離での差 駅周辺は再開発地区が多いため、相対的に新しい建物が多く家賃はやや高め。一方で下町風の住宅街や工場跡地に建った中小規模のマンション・アパートなども点在し、比較的賃料を抑えられる物件が見つかるケースも。周辺のスーパーや公共施設へのアクセスも加味して選ぶ人が増えているとの声があります。
4.東雲駅の中古価格相場
- マンションの価格帯 湾岸開発の影響や都心至近エリアとしての評価により、1LDKで3,500万~6,500万円前後、2LDK~3LDKでは7,000万~1億円近くになる例が珍しくありません。タワーマンションやブランドデベロッパー物件、運河・湾岸ビューなどの付加価値があれば、さらに高額になります。
- 戸建て物件の需要 マンション中心の再開発が進んだため、戸建て住宅の流通は多くないのが現状。下町エリアには古くからの家屋や工場跡などが点在し、リノベーション前提で購入する層も一部存在するものの、土地の希少性から5,000万~1億円と幅広い価格帯が見られます。利便性や将来の価値上昇を見込んで早期に成約するケースも。
- 今後の動向と需要 有明・豊洲方面と併せた湾岸エリア全体の再開発が継続しており、地下鉄やバス路線の整備拡大が予定される中、エリア価値の上昇が続くとの見方が多いです。都心ターミナルへの近さやファミリー層の支持などを背景に、中古価格は下落しにくいとされ、投資目的の購入需要も堅調との評価があります。
5.みんなの駅の印象
- 下町感のある湾岸エリア タワーマンションやオフィスビルが建ち並ぶ近未来的なイメージが強い湾岸エリアですが、駅周辺の一部には昭和風情を感じさせる商店や住宅が残り、下町らしい会話や祭りが行われるというギャップを面白いと感じる住民が多いようです。
- 週末のレジャーとショッピング 有明や豊洲方面への移動がスムーズで、大型商業施設やレジャースポットが近接。休日には家族連れや若者がアクティビティを楽しんだり、運河沿いを散策する姿が見られます。都心の名所やテーマパーク、イベント会場へも短時間で行ける点が重宝される理由の一つとなっています。
- 夜間の人気と防犯意識 工場や倉庫が多いため、夜間は人の少ない場所があるものの、近年はマンションや商業施設が増え明るい通りも増加。大規模な歓楽街は無いため、酔客トラブルなどは少ないとされるものの、裏通りではひったくりや自転車盗難に注意する声があり、防犯カメラが設置されているメインルートを通行するなどの意識が奨励されています。
- ファミリーや若者層の増加 比較的リーズナブルな価格帯の賃貸やコストパフォーマンスの良いマンションがまだ見つかる可能性もあり、立地と海辺の環境を求めるファミリー層や若者が増えています。学校や保育施設、医療施設などの充実を望む声が上がる一方、新たな公共サービスや商業施設が整いつつあるため、今後の暮らしやすさ向上にも期待が寄せられています。
6.周辺施設のピックアップ(10選)
- ファミリーマート 東雲駅前店
24時間営業のコンビニ。弁当・飲料品から公共料金支払いなどのサービスを網羅し、駅前で使いやすい。
ファミリーマート 東雲駅前店 - ココカラファイン 東雲店
医薬品や日用品、化粧品などを幅広く扱うドラッグストア。薬剤師による健康相談や処方箋受付が可能。
ココカラファイン 東雲店 - サイゼリヤ 東雲駅前店
リーズナブルな価格で多様なイタリアンメニューを楽しめるチェーンレストラン。学生やファミリーに人気。
サイゼリヤ 東雲駅前店 - ダイソー 東雲駅前店
100円ショップの代表格。キッチン用品や文具、インテリア小物まで幅広く取り扱う。
ダイソー 東雲駅前店 - 東雲駅前郵便局
郵便やゆうパック、銀行サービスなどを一括して利用できる郵便局。駅前でアクセスが良い。
東雲駅前郵便局 - スーパー◯◯(東雲エリア)
食料品や日用品を取り揃える中型スーパー。駅近で利用しやすく、周辺住民の食卓を支える存在。
スーパー◯◯(企業サイト例) ※参考 - イオン東雲店(徒歩圏もしくはバス移動)
大型ショッピングセンター。食品や衣料品、雑貨店や飲食店などが集まり、休日の家族連れにも人気。
イオン東雲店 - 東雲運動公園
周辺住民がジョギングやウォーキングを楽しむ公園。運動施設やベンチが整備され、休日にリラックスできる場として好評。
東雲運動公園(江東区公式サイト) - 江東区立東雲図書館(少し離れた場所)
豊富な蔵書を備える公共図書館。児童書コーナーや自習スペースもあり、学生や地域住民が利用する拠点。
江東区立東雲図書館 - 深川ギャザリア(バスや自転車移動可)
オフィスビルや商業施設が集まる複合開発エリア。カフェやレストランが揃い、ビジネスパーソンや家族連れで賑わう。
深川ギャザリア
7.まとめ
東雲駅は東京湾岸に位置し、都心へのアクセスと海辺の開放的な雰囲気を両立できる貴重なエリアとして人気が高まっています。大規模マンションや商業施設、大学キャンパスなどが集積し、平日はビジネスパーソンや学生が多く往来する一方、休日には下町の風情や運河沿いの散策を楽しむ人々の姿が見られるなど、新旧の文化が融合した街並みが特徴的。治安面では大きな事件は少ないと評されるものの、夜間は倉庫や工場が点在する通りが静まり返るため、防犯意識が欠かせないという声もあります。
家賃や中古物件の価格は、都心アクセスと湾岸の環境を同時に享受できる場所としては比較的コストパフォーマンスが高いとの意見がある一方、再開発で誕生したタワーマンションやブランドデベロッパー物件などは高額帯に達するケースも。予算やライフスタイルに応じて、築年数や駅からの距離、眺望や共用設備を考慮しながら選択できるバリエーションが豊富とされます。海や運河の近くで暮らしながら、オフィス街や都心へ短時間で移動したい方にとって、東雲駅周辺は大いに検討する価値のあるエリアと言えるでしょう。
【以下のページもぜひご参照ください】