渋谷区に位置し、若者文化の発信地として全国的に知られる原宿駅。駅前の竹下通りをはじめ、表参道やキャットストリートなど、トレンドをリードするファッションやカフェ、スイーツのスポットが集結する一方、代々木公園や明治神宮の豊かな緑を身近に感じられる、都会と自然が融合した魅力的なエリアです。ここでは、原宿駅の歴史や治安、物件の家賃相場や中古価格の相場、そして住民が抱く駅の印象を中心に紹介するとともに、おすすめの周辺施設もピックアップしてご案内します。
目次
1．原宿駅の歴史
- 大正期の開業から竹下通りの誕生へ
原宿駅は、1906年（明治39年）に山手線の前身である日本鉄道品川線の駅として最初に“信号所”として整備され、1924年（大正13年）に正式な旅客駅として誕生しました。駅周辺には明治神宮や神宮外苑の緑地が広がり、もともとは閑静な住宅街や武家屋敷の跡地などが点在するエリアでした。戦後になると表参道から竹下通りへ続く一帯に若者向けのファッションや雑貨店が次々と登場し、原宿が“カジュアルとモードの交差点”として全国に名を轟かせるようになります。 - 戦後復興とファッションの街としての成長
昭和30～40年代の高度経済成長期には、海外のカジュアル文化やファッションが原宿エリアに流入し、若者文化の中心地として急速に発展を遂げます。竹下通りを歩く若者たちの独創的なファッションや、裏原宿と呼ばれるエリアで誕生したブランドが国内外へ影響を与え、今日に至るまで“原宿”の名は日本のポップカルチャーを象徴する言葉として認識されるようになりました。 - 平成以降の再開発と観光地化
平成に入っても、原宿エリアの人気は衰えを知らず、表参道ヒルズや明治通り沿いの大型ビル再開発など、商業施設の整備が一層進展。海外の観光客にも「KAWAII文化」の発信地として大きくアピールされ、インバウンド需要の高まりとともにさらに国際色豊かな街へと変貌しています。駅自体も近年改装され、より多くの利用者が便利に行き来できるよう改良が加えられ、今後も進化が続くエリアと言えるでしょう。
2．駅周辺の治安
- 観光地としての安心感
原宿駅周辺は、竹下通りや表参道に代表されるように国内外の観光客が終日集まるため、自治体や警察による警戒・パトロールが強化されています。商業施設や大通りには防犯カメラが設置され、人通りが多いため犯罪が大きく増加することは少ないとの評価が多いです。 - 夜間の注意点
商業エリアが中心で、深夜まで営業する飲食店やバーも存在しますが、巨大な歓楽街というわけではないため、深夜帯はむしろ人が少なくなり落ち着きを取り戻す印象です。ただし、訪日観光客が夜間も見られることから、最低限の注意は必要です。大通りや駅近くは街灯が整備されており、通行にも安心感があります。 - 長年住む住民同士の絆
多くの来訪者が行き交う地域でありながら、少し路地裏に入ると古くからの住宅街が広がり、地域住民や地元商店主が協力して治安を守っているという側面も。表通りのにぎわいと裏通りの静かな街並みが共存するため、観光地としての顔だけでなく、生活エリアとしての成熟度も高いという評価があります。
3．原宿駅の物件家賃相場
- 単身者向け（ワンルーム・1K）
若者文化の発信地としての人気と都心の好立地、そして山手線沿線という利便性から、ワンルーム・1Kの家賃相場は10万～15万円程度が一般的。駅までの徒歩距離や築年数、物件の設備によってさらに高額になるケースも珍しくありません。 - ファミリー・カップル向け（1LDK～3LDK）
1LDK～2LDKでは15万～25万円前後、3LDK以上では30万円以上となる場合もあります。都心へのアクセスや教育機関の充実度、表参道や渋谷方面への移動のしやすさなどが要因となり、ファミリー層でも需要が高いエリアです。近年はデザイナーズやハイグレードマンションが増え、さらに家賃が上昇する傾向にあります。 - 築年数・駅距離などによる変動
駅に近い築浅マンションは家賃が高めになりやすい一方、駅から離れたエリアや築古物件を探せば相場より低めの家賃が見つかる可能性も。また、山手線のほかにも近隣駅（表参道、明治神宮前、渋谷など）への距離やバス路線の状況など、住む場所の微妙な条件で家賃が大きく変化する点も特徴です。
4．原宿駅の中古価格相場
- マンションの価格帯
駅周辺の中古マンションでは、1LDKクラスでも5,000万～8,000万円前後、2LDK～3LDKとなると8,000万～1億円を超える事例も普通に見られます。海外投資家やハイエンド層からの需要が高く、立地やブランドイメージで価格が下がりにくい特徴があります。 - 戸建て物件の希少性
表参道や神宮前、明治通り周辺は商業ビルやマンションが多い一方で、住宅街が形成された路地裏には戸建てが点在。ただし、供給量は限られており、価格帯は1億円以上が珍しくない高額ゾーンとなっています。築古をリノベーションして住むケースなどが考えられますが、いずれにしても敷地の希少性から高額になる傾向が顕著です。 - 資産価値の根強さ
流行の最先端を走り続ける原宿エリアは、時代によって若干の浮き沈みがあるものの、山手線沿線と都心ブランド力が背景にあるため、中古物件の価格が大幅に下落しにくいと言われています。将来的な再開発や大型商業施設のリニューアルなどで、さらなる需要が期待されるため、資産形成の観点でも検討されるエリアとなっています。
5．みんなの駅の印象
- 若者文化と洗練の融合
竹下通りを中心にカジュアルファッションやポップカルチャーが集積し、明治通り沿いには一流ブランドや洗練されたカフェが点在するなど、多彩な要素が混在。ファッション好きやトレンドに敏感な人にとっては魅力的な街という声が多いです。 - アクセスの良さと国際性
山手線や千代田線・副都心線（明治神宮前駅）などへの乗り換えが容易で、渋谷や新宿、品川方面への移動もスムーズ。さらに観光客も多く、国際色豊かな光景が日常的に見られる点が挙げられます。 - 季節を感じられる自然
明治神宮や代々木公園が近く、都会の真ん中ながら緑や自然を気軽に楽しめる環境が整っています。ランニングや散歩を楽しむ住民も多く、心身のリフレッシュが可能なロケーションだと好評です。 - 住むには家賃が高めだが魅力的
賃貸や中古物件の価格は都心トップクラスに設定されがちですが、日常の利便性や流行の発信地としての魅力を重視する人には納得感が高いという意見があります。実際に暮らすと、カフェやショップの多さで休日も退屈しないなどのメリットを実感できるでしょう。
6．周辺施設のピックアップ（10選）
- ラフォーレ原宿
ファッションやコスメを中心に若者向けブランドが集結する商業施設。多種多様なショップが連なるため、トレンド発信の中心地として人気。
ラフォーレ原宿 - ファミリーマート 原宿駅前店
24時間営業のコンビニ。軽食やドリンク、ATM、各種支払いサービスなどが揃っており、観光客や地元住民に重宝される。
ファミリーマート 原宿駅前店 - ココカラファイン 原宿店
医薬品や化粧品、日用品まで取り扱うドラッグストア。薬剤師が常駐しており、健康相談や処方箋受付にも対応。
ココカラファイン 原宿店 - サイゼリヤ 原宿駅前店
気軽にイタリアンを味わえるチェーンレストラン。家族連れや学生、外国人観光客など多様な客層が利用する。
サイゼリヤ 原宿駅前店 - ダイソー 原宿駅前店
100円ショップで、キッチン用品から文具、雑貨など幅広く取り扱う。観光客にも人気でお土産を手軽に調達可能。
ダイソー 原宿駅前店 - 原宿駅前郵便局
郵便・ゆうパック・各種手続きを駅近で済ませられる便利な拠点。観光客にも道案内などで活用されることが多い。
原宿駅前郵便局 - 渋谷区立神南小学校
周辺の子どもが通う公立小学校。駅からはやや離れるが、地域との交流やイベントが定期的に行われている。
渋谷区立神南小学校 - 東郷神社
表参道や原宿エリア近くにある神社。都会の喧騒から離れた厳かな空間で、結婚式の会場としても知られる。
東郷神社 - 明治神宮
都内最大級のパワースポットとして全国的に有名。豊かな森に囲まれた境内は、散策や初詣など四季折々に多くの参拝客を集める。
明治神宮 - 代々木公園
恵比寿駅から徒歩圏内ではやや遠いものの、徒歩や自転車でアクセス可能。広大な敷地と自然が広がり、週末にはジョギングやピクニックを楽しむ人でにぎわう。
代々木公園（東京都公式サイト）
7．まとめ
原宿駅は、ファッションとポップカルチャーの象徴的な街として国内外で知られつつも、豊かな自然や静かな住宅街が共存する多面的なエリアです。駅周辺には、世代を問わず楽しめる飲食店やアパレルショップが集まり、代々木公園や明治神宮の広大な緑がすぐそばにあるなど、都会生活と自然環境を両立できる魅力が詰まっています。さらに山手線と東京メトロ千代田線・副都心線（明治神宮前駅）へのアクセスにより、渋谷・新宿・品川・東京など主要駅への移動がスムーズであり、交通利便性も非常に高いと言えます。
家賃相場は都心の他エリア同様に高水準ですが、それだけ多くの人が住みたいと思う魅力があるということの裏返しでもあります。最新のトレンドやカルチャーを常に感じながら日常生活を送りたい方や、都心部の勤務先に近い住まいを検討する方にとって、原宿駅周辺は大いに検討する価値があるロケーションでしょう。観光客だけでなく、実際に暮らす人にとっても新たな発見や楽しみが絶えない街、それが原宿なのです。
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